奈良仏教と古代社会

本書では鑑真門弟・法進とその庇護者、藤原仲麻呂という2名の人物を中心に、鑑真一門のもたらした護国仏教思想が日本社会に与えた影響を多面的に考察する。法進の著した戒律註釈書を唐仏教「移植」の成果としてとらえ直すとき、そこには稀代の文人政治家・仲麻呂が自らの生き残りを賭して構築した君臣観との接点が浮かび上がる。護国・朝廷の安寧を奈良仏教の本質と考える「国家仏教論」評価に一石を投じると共に、鑑真一門の構築した南都戒壇に大乗菩薩戒という挑戦状を突きつけた平安仏教の旗手・最澄と法進との間に結ばれた確かな紐帯の存在を見きわめる、新たな視点からの古代思想史像構築の試み。

著者
冨樫 進
出版社
東北大学出版会
発売日
2012-06-18
価格
3,600円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784861631740
ページ数
326ページ

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