礫

◆第四句集 ゆつくりと氷の上をこほる水 次への道程は見えています。「秋草」の仲間とまたゆっくりと歩んでいきます。 (あとがきより) ◆自選十五句 置くやうに花びら落とすチューリップ 夏の月ロールキャベツに白き帯 炬燵より短き返事する男 赤ん坊のすつぱきにほひ涅槃西風 はくれんの喜劇の如く散つてをり むらがりてものの形の蟻の数 籐椅子に霧吹のころがつてゐる 雷のにほひ出したる近江かな 天高し男をおいてゆく女 前菜の黒き玉子や秋旱 ゆつくりと氷の上をこほる水 ほがらかなマスト一本蓮如の忌 十二月紙の礫の開き出す 干柿に食ひ入る縄のかわきかな 落ちてゐる菊人形の菊の影
- 著者
- 山口昭男
- 出版社
- ふらんす堂
- 発売日
- 2023-06-23
- 価格
- 2,800円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784781415437
発売済み