ヨハネス・フェルメールポストカードブック

今から350年も前に描かれたヨハネス・フェルメールの 現存作品30数点が、多くの人の熱い視線を集めている。 黄金時代のオランダに活躍したフェルメールは、 カラヴァジスト風の宗教画制作を経て、新興市民の日々の営みを描く画家へと転身していった。 関心が向けられたのは、豊かさを享受する市井の女性が静かに手紙を読み、家事にいそしみ、来客と向かい合い、音楽を楽しむ姿だった。 同じような状況に目を向けた画家は他に幾らもいたが、フェルメールだけが、光に包まれて静まり返る空気で女性たちを包みこんだ。 (中略)フェルメールは、女性の姿をいくしみつつも、自分の見せたい色彩、構図、光へと見る者を誘う。その徹底した意思が、世の雑音を呑み込み、ひたすら絵画を見詰め、味わう愉楽を教えてくれる。 市民が自らつくり上げた社会で新たに手に入れた宝とは、神の眼でも君主の眼でもなく、自らの眼で見ることだ。 フェルメールはそんなふうに考えていたように思える。 美術史家 小林頼子(序文より抜粋)
- 著者
- ヨハネス・フェルメール
- 出版社
- 青幻舎
- 発売日
- 2009-06-01
- 価格
- 1,200円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784861522024
- ページ数
- 32ページ
発売済み
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