物語戦としてのロシア・ウクライナ戦争

ロシアによるクリミア併合に始まる21世紀型戦争の特質は「物語の戦い」にある。AI「物語生成システム」を研究する著者が、ロシア・ウクライナ戦争を巡る当事国の情報戦と、日本における専門家・タレント評論家による言論の戦いを物語論の視点から分析。 目次 まえがき 序 論 1 「大きな物語の終焉」後、物語にまみれた戦争が起こった 2 問題点――ロシアの強さ? そして物語 第一章 ロシア・ウクライナ戦争の物語生成機構 1 ナラトロジーと物語生成論の構図で見るロシア・ウクライナ戦争 1・1 ロシア・ウクライナ戦争の年代記、ストーリー、物語言説 1・2 歌舞伎風物語にするとしたら 2 「物語の戦い」とその諸概念 2・1 偽情報物語とその具体例、その理論的背景 2・2 物語戦 第二章 物語生成のポストナラトロジーの方法─理論的背景 1 時代の変化と物語理論の変化――ポストクラシカルナラトロジー、ポストナラトロジー 1・1 (古典的な)ナラトロジー 1・2 ポストクラシカルナラトロジー 1・3 ポストナラトロジー 2 物語生成システムと認知科学・人工知能 2・1 物語生成システム 2・2 認知科学・人工知能としての物語生成 3 物語生成のポストナラトロジー 3・1 ポストナラトロジーから物語生成のポストナラトロジーへ 3・2 ロシア・ウクライナ戦争の統合物語生成システムモデルに向けて 第三章 ロシアとウクライナの物語戦─交差と離反の観点から見る 1 豊島の著書に見る日本のロシア・ウクライナ戦争論の典型構造 2 プーチンとロシアの物語 2・1 物書きの伝統とプーチンの「ロシア > ウクライナ」思想 2・2 プーチン=ロシアの近年の物語論的動向 3 ウクライナおよび支援国の物語論的対抗 3・1 ゼレンスキーの演説と情報発信 3・2 ウクライナ政府のロシア関係偽情報対策 3・3 娯楽的物語コンテンツ 3・4 アメリカ政府からのロシア偽情報物語への対抗 3・5 日本政府の立場と行動および日本が抱える未完物語 4 ウクライナからの物語生成 4・1 ロシア史との交差を含むウクライナの歴史物語の概要 4・2 悲劇の混沌またはウクライナ軽視の歴史と伝統――ブラッドランド、スターリニズムとナチズムの挟撃 4・3 マイダン革命とそれ以降 5 物語の亀裂から覗くリアリティとそれを語る物語――ワシーリー・グロスマンと物語の最後の砦 5・1 『万物は流転する』におけるレーニン批判 5・2 『人生と運命』における「道行」の物語構造 5・3 内部への多重的・多元的参入の物語構造 5・4 「尽し」の羅列技法 第四章 日本のロシア・ウクライナ戦争見取り図――中間報告 1 文献の調査・分析とロシア・ウクライナ戦争オントロジーに向けて 1・1 文献資料の収集 1・2 概念と主題の抽出からロシア・ウクライナ戦争オントロジーへの展望 1・3 橋下徹の場合 2 ロシア・ウクライナ戦争を巡る日本の物語戦の論評的考察 2・1 日本におけるロシア・ウクライナ戦争物語戦の俯瞰のために 2・2 ロシア・ウクライナ戦争原因論の構造整理 2・3 停戦・降伏勧奨論――様々な反米論・親露論の切り張り型プロパガンディストとしての橋下徹 2・4 楽観的な非戦主義プロパガンディストとしての想田和弘――「戦後民主主義」のほとんどコミカルな徹底 2・5 ウクライナ客体論および二項対立批判論 2・6 権威主義的修辞という現象 2・7 日本言論人の対立‐交替の季節 結 論 あとがき 注 / 参考文献 装幀=新曜社デザイン室
- 著者
- 小方 孝
- 出版社
- 新曜社
- 発売日
- 2023-09-15
- 価格
- 3,600円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784788518247
- ページ数
- 392ページ
発売済み
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