道徳形而上学の基礎づけ

【訳者のことば】 人間は言葉を持ち、言葉をつなげてものごとを考えるが、カントはこの人間の能力、つまり「理性」とよばれる能力について、それをどのように働かせたらよいかを徹底して追究した。と言うのも、人間ひとりひとりの生き方は、その人間が自分の理性でものごとをどのように考えるかによって決まるからである。理性は、科学的知識を求める場面だけではなく、道徳とはなにか、美とはなにか、神や宗教とはなにかを考える場面でも働いている。科学的知識だけを絶対視する誤りを避け、また迷信や狂信に陥らないためには、これらのあらゆる場面で理性を正しく働かせるようにすることが必要である。カントは人間の自由と尊厳の確保を目指しつつ、こうした理性批判の道を歩んだのである。

著者
宇都宮 芳明
出版社
以文社
発売日
2007-04-09
価格
2,500円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784753102341
ページ数
240ページ

発売済み

    Xでシェア

    シリーズの既刊・続刊

    関連書籍

    広告