詩集 星々の冷却

星々の冷却 無関係に雲は流れる 階段を降りてくるやさしさ そして愛のように虚しさに満たされ そこが海だとしても 歴史の溝が掘られている 秋を告げる声を聞き分けよ 名もない草に名もない虫がとまっている 終りのない他者の風が吹いている 右手の愛を左手は知らない 踏切を羊と横切る 猫と同時に家に帰りつくこと 希望が石を棄てている 夜景 あなたを数える永遠がある 見知らぬ浜辺をいく九月 朝に夕暮れを書き加える筆を手にして どこかから振り返る遠景に見ていた 億の水とともに橋をわたる 流星群 海岸に、影でしかない 幼年期 風を買いにでかける そして沈黙の音に触れたかった 水に帰るこだま
- 著者
- 井上 瑞貴
- 出版社
- 書肆侃侃房
- 発売日
- 2015-09-20
- 価格
- 2,000円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784863852006
- ページ数
- 88ページ
発売済み
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