中世文学研究は日本文化を解明できるか

本書は昭和30年(1955)に創設された中世文学会が、平成17年(2005)に、学会創設五十周年を迎え、記念企画として、5月29日(日)に青山学院大学でシンポジウム「中世文学研究の過去・現在・未来」を行った記録を中心とし、さらに、中世文学会に寄せる声として、原稿をつのり、50周年を記念する書として中世文学会事務局が編集し、出版したものです。 まえがきより 佐伯真一・青山学院大学教授 このシンポジウムにおける議論の対象は、狭い意味での「中世文学」ではない。日本語学や歴史学、宗教史・美術史・芸能史・建築史など、およそ中世日本の文化を扱う人文学のあらゆる領域に関連する議論が展開されたといっても過言ではあるまい。日本文学研究は、時代別の学会を中心的な舞台として展開されているが、その中でも、ここ二十年ほどの中世文学会は、「文学研究」を狭い領域や固定的方法に限定せず、周辺の諸学・諸分野との関わりを強く意識しながら活動してきたといえるだろう。本書はその基盤の上に立って、「文学研究」という学問の可能性を探るものであるといってもよい。「文学」という、人間の理性や感情のすべてに関わる表現行為を対象とした議論によって、中世日本の精神文化は、どのような姿を私たちの前に現すのか。人文学の最前線ともいうべき地点からの眺望を読者と共有できるならば、企画に関わった者としてそれにまさる喜びはない。

著者
中世文学会
出版社
笠間書院
発売日
2006-11-01
価格
3,200円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784305703316
ページ数
408ページ

発売済み

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