談 no.114

特集 感情身体論 脳科学者アントニオ・ダマシオは、これまでの脳科学の議論のほとんどが、身体の存在を考えない、いわば「首から上だけ」に終始していたことに対して強い不満を抱き、ソマティック・マーカー仮説を提起した。脳を持たない生物はたくさんいるけれど、身体を持たない脳だけの生物は存在しない。ソマティックとは「身体」という意味だが、情動および感情は、身体なくしては生まれなかったというのだ。 生物を含む有機体にとって最も重要なことは生命の維持である。そのために生物はさまざまなホメオスタシス調整のしくみをつくり出してきた。ダマシオは、ホメオスタシス調整のうち進化的に最も高い(新しい)レベルのものが感情であり、そのすぐ下のレベルにあるのが情動だという。すなわち、生命維持のための生命調整にとって情動と感情は因果的につながっているのである。 そこで、情動および感情にとってなくてはならない身体に照準し、感情と身体のかかわりについて、新たな知見も踏まえながら考察する。

著者
乾 敏郎、佐藤 友亮、岡原 正幸
出版社
公益財団法人たばこ総合研究センター
発売日
2019-03-01
価格
800円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784880654614
ページ数
82ページ

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