中世神仏の文芸と儀礼

宗教言説と文芸との交渉のありさま、そしてその土壌となった儀礼空間をどう読み解くか。 仏教儀礼の場で生成されるテキスト類の特質と、その思想的・文化的背景を明らかにする。 本書は『神道集』および『辰菩薩口伝』『龍王講式』等の儀礼関連資料を中心に、中世宗教文芸の諸相と、その思想的基盤となる信仰や学問体系、成立環境について考える。 儀礼の言説から生じた文芸と、それを論理的に支えた思想との相関性を探るべく、第Ⅰ部「『神道集』の言説と思想」では、法会の言説に連なる『神道集』の本文表現を確認しながら、『神道集』を構築する知識の基層を分析。これによって『神道集』の根底に広がる教理・教説や神祇信仰、また注釈世界の様相を詳らかにし、『神道集』が重層的な営みの上に成り立つことを示す。 つづいて第Ⅱ部「真言宗寺院の儀礼と文芸」では、真言宗寺院に所蔵される儀礼関連の文献資料を検討する。とくに称名寺聖教の吒枳尼天関連資料や、天野山金剛寺蔵の『龍王講式』の分析を通して、儀礼関連資料の背景となる教説や学問活動の様態を探る。

著者
有賀 夏紀
出版社
文学通信
発売日
2025-03-11
価格
6,000円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784867660782
ページ数
240ページ

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