アメリカ女性作家の描いた日本 第2回:オノト・ワタンナ作品集 (英文復刻版 全5巻)

19世紀末から20世紀初頭のアメリカにて流行したジャポニズム小説を、貴重なカラーの挿絵含め当時の版の復刻で再現するシリーズ最終配本は、当時の米国で最も人気の高かった女性小説家オノト・ワタンナの作品8点をまとめます。 1875年に英国系の父と中国系の母の間にカナダ・モントリオールで生まれたワタンナ(本名Winnifred Eaton Babcock Reeve)は、若くして作家の才能をあらわし、18歳の頃より地元の新聞、雑誌などで短編小説を発表します。当初はWinnie Eatonなどのペンネームを用いていましたが、日本趣味の小説を書き始めるにしたがい、オノト・ワタンナという日本風の名前を使い始め、1901年に発表した長編小説A Japanese Nightingale (Japan in American Fiction第1期に収録)が大成功、この小説は、ヨーロッパ4ヶ国語にも翻訳出版され、演劇版もブロードウェイはじめ英国、フランスでも上演、ワタンナは一躍人気作家となります。ペンネームだけでなく、着物風の装いで自ら著書の口絵に登場し、その東洋風の風貌を利用し日系人作家であるように振る舞った彼女の作品には、 美しい日本的な装丁と挿絵がほどこされていました。『蝶々夫人』やオペレッタ『ゲイシャ』が舞台でも人気を博していた世紀転換期アメリカ大衆社会や、文学における日本観とその変遷を研究する資料としても、今日注目が集まっています。また、この時代の西洋社会に登場した「新しい女」や、女性の社会進出の一方で流行したこれら「日本人」女性を扱った小説群の、文学・社会史における位置づけ、あるいは日系女性作家に扮したワタンナの異人種装の問題など、多様な文化研究のテーマを提供してくれます。 今回のコレクションでは、ワタンナの最初の単行本Miss Nume of Japan から、最後のジャポニスム作品Sunny-sanまで、8作を収録します。シリーズ第1回にて復刻しました2作品に加え、ワタンナのジャポニズム小説がほぼすべて網羅されます。監修者〈『ジャポニズム小説の世界―アメリカ編』彩流社(第26回ジャポニスム学会賞受賞)著者〉による、英文解説が序文として書き下ろされます。

著者
Onoto Watana、羽田美也子
出版社
エディション・シナプス
発売日
2011-11-01
価格
118,000円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784861661327

発売済み

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