談 no.115

人形浄瑠璃・歌舞伎の脚本作者である近松門左衛門の芸術論「虚実皮膜論」はすでに検証し尽くされたと思われている。しかし、そうだろうか。この虚の意味するものは、いまだ大いなる謎としてわれわれの眼前に横たわっているのだ。われわれはそこにもう一つの補助線を引いてみる。ベンヤミンの重要な概念であるアウラの導入だ。「いま・ここ」にしかない特有の一回性。複製技術の時代においてアウラは雲散霧消したかに見えた。しかし、アウラは生きていたのだ。どこに? 皮と肉の間に。フィクションという新たな顔をもって。虚と実、その境界で戯れることの愉快。

著者
千葉 雅也、久保 昭博、石田 英敬
出版社
公益財団法人たばこ総合研究センター
発売日
2019-07-01
価格
800円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784880654683
ページ数
82ページ

発売済み

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