句集『香日向』

仕事の周辺を詠み、家族を詠み、吟行の所産も多い。まぎれもなくこの句集は俳人清水余人の履歴書である。―─序より 水田光雄 落葉松の芽吹きに妻の染まりけり 円墳を登りて下りて梅探る 春の野に頭出したる土偶かな 落葉松の芽吹きに妻の染まりけり 山藤や何の何某いまは爺 昭和はるか植田に雨のしぶきけり 蟇出できて顔を仰がるる 武器に触るることなく老いて終戦日 看板に赤きクリップ文の秋 週三日行くところあり吾亦紅 水澄むや閉山といふ行き止り 毒茸に囲まれてゐる茸好き 何かある炬燵の中の気配かな ニュータウンものみな古りて去年今年 鰐口を鳴るまで叩き寒参 母を待つ父のごとくに春待てり ――収録句より

著者
清水 余人
出版社
飯塚書店
発売日
2020-10-05
価格
2,600円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784752250111
ページ数
198ページ

発売済み

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