不忘の記

河井寛次郎は稀有な陶芸家として知られ、陶磁器のほか、 オブジェや書、名文など数多く遺した。 柳宗悦らと民芸運動を率いる一方、独創的な陶芸世界を確立、国際的にも高い評価を得た。 人間国宝や文化勲章の推薦も辞退、ひたすら美の世界を追求し、一陶工としてその生涯を終えた。 無私普遍の生き方と作品や人柄を慕うファンは多い。 著者、河井須也子は、寛次郎の一人娘として常に身近に接してきた。 本書は、幼少の頃からの寛次郎との思い出や、それにまつわる事柄など、折に触れてしたためてきた文章をまとめたものである。 父親として、陶芸家として(或いは陶工として)、過ごした日々の暮らしや、歩んできた道のり、 そして多くの文人墨客(柳宗悦、棟方志功、濱田庄司、バーナード・リーチなど)との触れあいや交歓を綴った珠玉の作品集。 父、柳宗悦の大切な友、河井寛次郎のことを、私はいつも「河井のおじさん」と読んで、その人間性が大好きであった。 そのお嬢さんの須也子さんとは、いわば共に大きな父を持つ間柄である。従って本書は私にとっても懐かしい記憶が呼び覚まされる、心からの悦びの一冊である。(柳宗理)

著者
河井須也子
出版社
青幻舎
発売日
2009-06-01
価格
1,800円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784861522055
ページ数
208ページ

発売済み

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