ちゃぶ台7 特集:ふれる、もれる、すくわれる

前号よりリニューアルした雑誌『ちゃぶ台』。 「生活者のための総合雑誌」として、今号も「おもしろい」が詰まっています! *7号特集「ふれる、もれる、すくわれる」に寄せて 本号を構想しはじめた当時、「お金を分解する」を特集テーマに掲げた。ものづくりを生業とする以上、お金の壁に直面しない日はないと言っていいだろう。最高のものをつくりたい。そのためには当然コストがかかる。理想をすべて実現していけば、価格に反映せざるをえない。つまり高くなる。すると、届かない(売れない)可能性が高まる。逆に、安さを優先すれば何かを落とさざるをえない。ものづくりは、最高と最適の均衡点を見つける葛藤の連続。たしかにそうだが、そもそも、「最適」価格は固定されたものなのか? とすれば、どうしても条件が不利な後発組は苦しいまま。定価の抑制は、自分たちの利益を削る形でしか成り立たなくなる。一方、生活者としては限られたなかでやりくりするほかない。視線を外に向ければ、コロナ禍で身体をはって働いておられるエッセンシャルワーカーの方々へのあまりに低い待遇……。な、なんだ、この不均衡? 一度、お金そのものを分解しないことには「現代の均衡」へと進めないのではないか。 そして、お金を分解し、生活者としての息苦しさから解放されるためにも、まずは「ふれる・もれる」社会の再構築が欠かせない、そう思うに至った。コロナ下、他者との「ふれる」は禁じられ、ルールから「もれる」ことは許されず、「すくい」のない世になりつつある。政治に目を向けようものなら、絶望ばかり。コロナ以前とは違う「ふれる」「もれる」をつくり直すこと。その先に初めて「救われる」が待っているのではないか。そんな思いとともに本号を企画しました。 今、集まってきた原稿をじっくりと読み、眺め、そうした救いの可能性を見事に「掬って」くれたと感じています。ふれる、もれる、そしてときには、闇に心が「巣くわれる」。その巣くいにまたふれ、そこから何かがもれ、もれたものを掬い、救われる。本号がそうした循環を生むものであることを願ってやみません。 本誌編集長 三島邦弘 *ちゃぶ台とは? 何を載せてもいい。誰と食べてもいい。食卓にもなれば、談話の場にもなる。それを囲むだけで、ふしぎと緩やかなつながりが生まれる。ときには囲む必要さえない。ただそこにあるだけで、場が和んだり、無用な対立を解消する。 ちゃぶ台という物体が、期せずして、そんなさまざまな機能をあわせもつように、本誌もまた、年齢、性別、属性といった記号を越えて、あらゆる世代のあらゆる生活者に届く雑誌でありたいです。 「自分たちの生活 自分たちの時代を 自分たちの手でつくる」。創刊以来、その手がかかりを、「移住」「会社」「地元」「発酵」「アナキズム」などさまざまな切り口から探ってきました。前号より、「生活者のための総合雑誌」をあらためて掲げ、デザインもリニューアルしました。日々の生活のちょっとした支えに、楽しみに、そして柔らかな強さに――。そうした思いをこめて、半年に一度、発刊する雑誌です。 ちゃぶ台編集部 *執筆者(順不同) 後藤美月(絵と言葉)、津村記久子(エッセイ)、伊藤亜紗×藤原辰史(対談)、尾崎世界観(小説)、タルマーリー 渡邉格・麻里子(インタビュー)、寄藤文平(絵と言葉)、土井善晴(随筆)、内田健太郎(聞き書き)、益田ミリ・平澤一平(漫画)、村上慧(インタビュー)、齋藤陽道(フォトエッセイ)、中村明珍×宮田正樹(対談)、榎本俊二(漫画)、松村圭一郎(論考)、前田エマ(エッセイ)、藤原辰史(エッセイ)、伊藤亜紗(エッセイ)、益田ミリ(エッセイ)、光用千春(漫画)…ほか、ミシマ社営業チームによる「面白い本屋さん紹介(スロウな本屋、本屋と活版印刷所、REWIND)」、ミシマ社仕掛け屋チームによる「一筆せん制作レポート」など盛りだくさん!
- 著者
- 情報なし
- 出版社
- ミシマ社
- 読者対象
- 一般書
- 内容
- 社会科学(総記)
- 発売日
- 2021年5月28日
- 発売日の出典
- openBD
- 価格
- 1,700円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784909394521
- ページ数
- 192ページ
発売済み
Xでシェア関連書籍
- 子供の暴力、子供への暴力
発売日の情報がありません
- 人を殺すということ
発売日の情報がありません
- 群れの場景
発売日の情報がありません
- いじめはどうして起きるのか
発売日の情報がありません
- 浮世絵美人くらべ

発売日の情報がありません
- 大前研一のユイマールビジョン
発売日の情報がありません
- 世界の櫛

発売日の情報がありません
- 地域博物館のソーシャル・マーケティング戦略

発売日の情報がありません
広告