禽眼圖

レーベルは現代歌人シリーズです。

片側を闇にのまれてそよぐ樹を観ればかつてのわたくしならん 楠誓英の歌は片側の闇を何かに捧げている。それを神と言ってもいいし、生の根源的な苦と言ってもいいだろう。闇は光に先立つ。 だが、一首ののちに〈わたくし〉は自由を得て沈黙する。夜空を渡る鳥たちのように、存在そのものがおそらくは光の言葉となって。 水原紫苑 【五首選】 木の下の暗がりのなか雨をみる禽(きん)のまなこになりゆく真昼 薄明をくぐりて眠るわがからだ枕の下を魚(うを)が泳ぎぬ ことのはの手前によこたふ幽暗よやまは深々とうずくまりをり 朗読の声の途切れて右耳からざんと抜けゆく白き両翼 透明な傘ゆゑ君の両肩は灯にさらされて夜に沈みぬ

著者
楠誓英
出版社
書肆侃侃房
読者対象
一般書
内容
日本の詩歌
発売日
2019年12月28日
発売日の出典
openBD
価格
2,000円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784863853867
ページ数
160ページ

発売済み

Xでシェア

関連書籍

広告