Happy Mountain, Wonderful Sea

『だが日常は終わらない。世界は死なない。 木々は茂り葉は青々と輝く。空では鳥が、水には魚が泳ぐ。夜になれば星々が瞬き、朝になれば太陽が大地に光を注ぐ。漂う雲を眺めて出る涙。その涙に僕は慰めを求めたい。 友達を作りその生命の幸せを願うことが、このどうしようもない世界でも、なお生きるに値する理由そのものなのだと教えられる。 世は最初から変わらず美しい。僕はそれを眺めるためだけに生きていてもよいのだと思いたい。』 ― 富澤大輔 写真家・富澤大輔による作品集。 わたしたちの“時間”の中に、既にある“見る喜び”を、探すのではなく気付けばいい──そんなことを思い出させてくれる全143枚の写真群。 かわいらしい文庫サイズで、独特な質感のカバーには金の箔押しでタイトルが光る。 “ただ写真が重ねられただけのような形”を目指して作られたという本書は、写真が常に左ページにだけ掲載されています。 その構成は、1枚1枚ゆっくりと捲ることが促され、次第に、遠くを歩く人の小さな顔、建物の壁面や窓、その装飾、遠い山並み、写真の隅に写る物干し竿や、机の上の食器などの「小さく写り込んだ物たち」へと視線が回遊し、そのとき、はじめて富澤大輔の“写真”と出会うことができる気がします。 まるで、暗い物置のなかで見つけた小さな箱の中で眠っていた写真の束を見つけたときのような、“時間”に思いを馳せる体験をぜひ味わってみてください。
- 著者
- 富澤大輔
- 出版社
- 南方書局
- 発売日
- 2026-09-23
- 価格
- 3,100円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784911564059
- ページ数
- 304ページ
発売まであと15日