今日も、何もなくて豊かな島
奇跡の島カオハガン 35年の軌跡と、未来へとつなぐ物語

「豊かさ」とは、いったい何だろう。 52歳で会社を辞め、退職金の一千万円で、フィリピンの小さな島・カオハガン島を買った著者の崎山克彦。そこには、水道も電気もなく、現金もほとんど使われていない、自然と深く結びついた暮らしがありました。 魚や貝を海から採り、島の草木を知り、家や舟を自分たちでつくり、家族や親戚、島の人々が助け合って生きる。日本の何十分の一ともいえる収入でありながら、島民たちは「しあわせだ」と笑う。そんな彼らとの30年以上にわたる日々のなかで、著者は「豊かさ」の意味を見つめ直していきます。 教育や医療を整え、島民が収入を得られる仕組みとして「カオハガン・ハウス」をつくり、さらに珊瑚礁を守る活動にも取り組む。一方で、外から何かを与えるだけではなく、島民自身が自分たちの暮らしに誇りを持ち、自然とともに生きる未来を選べることを大切にしてきました。 そしていま、崎山から島の未来を託されたのは、島民と家族になり、島に暮らす二人の女性、杉浦佑子とエラミル嘉恵。二人の視点から描かれる現在のカオハガン島には、変わりゆく暮らしのなかで、これまで大切にされてきたものを次の世代へ伝えていこうとする姿があります。 「何もない」からこそ見えてくる、人とのつながり、自然の恵み、今を生きることの豊かさ。 ひとりの日本人が偶然出会った小さな島。その出会いから始まった35年の軌跡と、これからの物語を通して、私たち自身の暮らしと「本当の豊かさ」を静かに問いかける一冊です。
- 著者
- 崎山克彦、杉浦佑子、エラミル嘉恵
- 出版社
- オオルリ社
- 読者対象
- 一般書
- 内容
- 日本の評論・随筆
- 発売日
- 2026年11月27日
- 発売日の出典
- openBD
- 価格
- 2,500円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784910693026
- ページ数
- 304ページ
- 判型
- 四六判
発売まであと42日
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目次をすべて表示(全57行)
プロローグ 第一章 生い立ち、平和、自然との出会い 1 私が育った時代、学んだこと 2 南の島「カオハガン」との夢のような出会い 第二章 カオハガン島、島民たちの暮らし 1 カオハガンの島民たちの暮らし 2 カオハガンの暮らしに入りはじめる 3 島民への収入の道をつくる 4 カオハガンを訪ねて来てくださる方たち 5 島のアート「カオハガン・キルト」 6 これが、カオハガンの「文化」だ 第三章 自然と共に生きる暮らし 1 地球、太陽、月、海、星、風、雨 2 地球上で最も美しい「熱帯珊瑚礁の海」、理想的な「リサイクル」と「共生」 3 私たちを育ててくれている、南の島の樹木、花々 4 超大型の台風がやってきた 5 毎日、午後の一時間半を砂州で過ごし、自然と一体になる 6 信頼できる自然環境に包まれた、健康な暮らし[AK1.1] 第四章 カオハガン島の新しいビジョン 1 島民と結ばれ、子育て中、しあわせな二人の日本人マネジャー 2 引退を考え、引継ぎをした。そして、これからの長期目標「ビジョン」を決めた 第五章 最後の人生「遊行期」に入る 【その後の崎山さんについて】 第六章 カオハガン・ハウスへようこそ 1 カオハガン島の一日(杉浦佑子) コラム1 カオハガン・ハウスの奨学金制度について コラム2 カオハガンハウスのスタッフをご紹介! 第七章 私たちがこの島に来るまで・来てから 1 佑子とカオハガン島(杉浦佑子) 2 私たちがこの島に来るまで・来てから コラム3 島育ちの先生たち 3 心の居場所を巡って生きてきた(エラミル嘉恵) コラム4 島から医者が誕生する! コラム5 JDMの歯科診療について 第八章 これからのカオハガン 1 コロナ、そして台風 コラム6 島民をリードする村長の想い 2 これからのカオハガンを語る座談会 エピローグ
著者について
崎山克彦
●崎山克彦(さきやまかつひこ) 1935(昭和10)年福岡生まれ。慶應義塾大学法学部卒。講談社を経て、カリフォルニア大学バークレー校大学院でジャーナリズムを学ぶ。講談社インターナショナル入社し10年間アメリカで過ごし、取締役に。その後マグロウヒル出版日本支社長を務める。1987年、偶然にフィリピン・セブ島沖のカオハガン島に出会い、購入してしまう。1991年、カオハガン島に移住し、島民たちの暮らしを支える取り組みをはじめる。21世紀の理想的な小さなコミュニティづくりを目指して、島民たちと一緒に暮らす。2017年、島の運営を次世代のメンバーに引き継ぐ。著書は『何もなくて豊かな島』(新潮社)など9冊のほか、台湾語、中国語、韓国語にも翻訳出版されている。
杉浦佑子
●杉浦佑子(すぎうらゆうこ) 1988(昭和63)年栃木生まれ。京都大学農学部在学中にカオハガン島に出会い、卒業論文「『学び合う観光』-カオハガン島が世界に投げかける豊かさへの問い-」を執筆。2014年より同島に移住し、現場責任者として島や宿泊施設の運営に携わる。現地男性と結婚し二児を育てる中、日本の常識とは異なる島での生活や子育てを通じ、豊かなコミュニティや心のあり方を捉え直す講演活動などを行う。
エラミル嘉恵
●エラミル嘉恵(えらみるよしえ) 1984(昭和59)年神戸生まれ。雑貨店勤務をきっかけにカオハガンキルトと出逢い、島の暮らしと島民たちに魅了される。退職後、シヴァナンダヨガを学び、上級指導者資格を取得。ヨガの学び場「HITOSAJI」をオープン。2015年カオハガン島へ移住し、宿泊施設の運営を担う。島育ちの男性と結婚し、三児を育てながら、島の暮らしを通して豊かさや幸せをYouTube「南の島の暮らしのひとさじ」にて発信している。
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