再啓蒙から文化批評へ

大江健三郎は日本人の生存状況の思考に身を置き続けている。彼は戦後日本の社会危機と文化危機の申し子であり、危機を打破し、新生を呼びかける啓蒙者と批評者でもある。本論では、初期大江文学の問題意識及びその根底にあったものに注目し、それを再啓蒙意識、自己啓蒙意識と文化批評意識のようにまとめ、一中国人の日本文学研究者という立場から大江文学を解読しようと試みた。そして、文学の独立性を保ち、時代を表現しながらも時代との緊張関係を保つことができた大江文学の考察を通して、「文以載道」の伝統をもっている中国文学に示唆を与えようとする。
- 著者
- 王 新新
- 出版社
- 東北大学出版会
- 発売日
- 2007-02-01
- 価格
- 3,000円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784861630446
- ページ数
- 255ページ
発売済み
シリーズの既刊・続刊
関連書籍
広告