小児がん経験者の就労参加をひらく

新潟・愛媛に学ぶ協働プロジェクト

医療の進歩により小児がんは治癒が期待できる病気となった一方で、治療後の就労や社会参加には多くの課題が残されている。本書は、地域における先駆的な実践をもとに、「支援」から「参加」へという視点で、ともに生き、働く共生社会のあり方を考える。

著者
山﨑 まどか
出版社
明石書店
読者対象
一般書
内容
社会
発売日
2026年10月2日
発売日の出典
openBD
価格
3,000円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784750361666
ページ数
168ページ
判型
A5判

発売済み

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目次

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 はじめに 序章 就労参加をひらくとは  第1節 小児がん経験者の就労への焦点化   1 治療後の生活と就労をめぐる課題   2 「働くこと」の意味をともに探る  第2節 就労支援から「就労参加」のプロジェクトへ   1 当事者を起点とする就労参加   2 就労参加を担う多様なアクター   3 地域にひらかれる協働のプロジェクト   4 都道府県行政へのフィードバック  第3節 本書の構成 第1章 小児がん経験者の支援と関連政策の構造  第1節 研究動向の概観   1 長期フォローアップと学際的研究の進展   2 ライフステージに応じた自立支援と親子関係へのアプローチ   3 教育保障と職業的自立支援の模索   4 相談支援の研究の現状   5 小児がん経験者のウェルビーイングと福祉研究  第2節 関連分野の政策と課題   1 障害者雇用・福祉の概要と課題   2 難病・小児慢性特定疾病対策の概要と課題   3 関連分野のまとめ  第3節 小児がん経験者の就労支援と政策上の位置づけ   1 がん対策における関連施策   2 実施体制――国・都道府県など   3 厚生労働科学研究とプロジェクトとの関係 第2章 先行する実践と研究の設計――アクター間の相互作用への着目  第1節 就労参加における先行実践の概要   1 当事者の親のネットワークの形成   2 自立して生きていく力を育む就労参加プロジェクト  第2節 本研究の設計   1 本研究の目的   2 アクター調査の設計   3 2つの分析の軸――プロジェクトの地域比較と協議・協働の場 第3章 当事者アクターが立ち上げた「就労参加プロジェクト」  第1節 全国初の小児がん経験者の職業訓練(新潟)   1 当事者アクターの特徴――認定NPO法人ハートリンクワーキングプロジェクト   2 プロジェクトはどうマネジメントされたのか   3 「はーとりんく喫茶」の場   4 「支えられる人」から「支える人」へ――働きやすい環境を目指して 経験者A氏  第2節 地域協働で育むジョブプロジェクト(愛媛)   1 当事者アクターの特徴――認定NPO法人ラ・ファミリエ   2 プロジェクトはどうマネジメントされたのか  第3節 「就労参加プロジェクト」への研究アクターの参加   1 地域実践を全国へひらく研究アクター(愛媛)   2 施策化への道をともに歩む研究アクター(新潟) 第4章 企業アクターと当事者アクターとのプロジェクト開発  第1節 地域発プロジェクトにみる企業アクターとの協働(新潟)   1 地元企業と当事者アクターによる実践展開   2 雇用の現場からみえた可能性――小児がん経験者が持つ力   3 「心の支え」――みんなが笑顔に 経験者B氏   4 地域経済と支援がつながる場――商工会議所との協働可能性  第2節 地域発プロジェクトにみる企業アクターとの協働(愛媛)   1 コンソーシアムによる地元企業の連携と推進力――子どもたちに出会いをつくる協働の力   2 地域に根ざす“自分ごと”の種まき   3 治療と仕事の両立支援からみる企業の当事者性 第5章 行政アクターの参加促進に向けて――多様な協働の成果  第1節 2地域にみる行政アクターの取り組みと連携の可能性   1 新潟県における行政の動きと課題   2 愛媛県における行政との接点と展望   3 行政アクターとの連携にみる可能性  第2節 行政との関係形成を支える研究アクターの役割   1 がん対策の構造比較と行政参加の契機   2 行政アクターの参加によって広がるプラットフォーム   3 連携からみえる福祉研究アクターの役割と使命 終章 多様なアクターによる就労参加の協働――ともに生き、ともに働く共生社会をひらく  第1節 「就労参加プロジェクト」が生み出す〈協議・協働〉の相互作用   1 2地域のプロジェクトの展開   2 〈協議の場〉の機能と相互作用の累積  第2節 多様なアクターの役割と施策化プロセス   1 アクターの役割とアクター間・地域間の相互作用   2 施策形成プロセスへの影響  第3節 就労参加をひらくための展望   1 協議・協働を担う多様なアクターが育つ場を整える   2 多様なアクターとともに築く「就労参加プラットフォーム」   3 既存施策を活かし、連携・独自事業へと広げる   4 国制度の運用を問い直し、柔軟な仕組みへ  第4節 共生社会を形づくる研究課題   1 参加型調査による関係性変化の記述(参加型記述)   2 媒介・調整者としての研究アクター   3 施策形成研究の複眼的視点   4 就労参加を問い続ける――共生社会の基盤として  文献  索引

著者について

山﨑 まどか

日本福祉大学大学院福祉社会開発研究科博士課程修了。博士(社会福祉学)。 医療ソーシャルワーカー(MSW)としての実務経験を経て、厚生労働省において「がんとの共生」政策に従事(相談支援専門官)。2024年度より国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策研究所がん医療支援部研究員。小児がん経験者の就労を含む社会参加に関する研究を中心に、がん患者の経済的支援、相談支援体制、地域医療連携に関する研究に取り組む。 著書に『保健医療ソーシャルワークの知識と技術――キャリアアップのための実践力の構築』(分担執筆、中央法規出版、2023年)などがある。

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