話せない日もあるけれど…トラウマと社会と「私」のこと

性暴力被害を実名で告発した安田菜津紀と、自死や震災で家族を失った佐藤慧。ジャーナリストの二人が自らの体験を起点に、トラウマを「個人の苦しみ」から「社会の構造的な問題」として捉え直す一冊。 痛みを背負ったあとの心身に何が起き、どう感じ、どう生きてきたのか。二人の個人的な歩みを社会背景と重ね合わせながら、池田鮎美(性暴力を考えつづけるプラットホーム「プラネチカ」代表)、田口ローレンス吉孝(社会学者)、蟻塚亮二(精神科医)との対話、さらに韓国・光州民主化運動の取材を通して、性暴力、差別やヘイトスピーチ、国家暴力などがもたらすトラウマの実態を浮き彫りにする。 トラウマの回復は一直線ではない。安易な克服の物語に抗い、「弱さ」と共に生きられる社会をどうすれば築けるかを問いかける。

著者
安田菜津紀、佐藤慧
出版社
ヘウレーカ
読者対象
一般書
内容
社会
発売日
2026年11月7日
発売日の出典
openBD
価格
2,000円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784909753281
ページ数
208ページ
判型
四六判

発売まであと22日

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目次

1 実名で、声をあげるということ――性暴力について   (安田菜津紀) 2 壊れているのは、私たちじゃない――被害者の主体を奪う社会構造                          (対談 池田鮎美×安田菜津紀)  3 元気に見えても、限界だった――ルーツ語りと受傷   (安田菜津紀) 4 自分が自分として存在できる社会へ――マイクロアグレッションと排外主義                     (対談 田口ローレンス吉孝×安田菜津紀) 5 個人の痛みが、社会の記憶になるとき――光州民主化運動と国家暴力(安田菜津紀) 6 悲しむ権利――喪失とグリーフケアをめぐる旅   (佐藤慧) 7 よくここまで生きてきた――トラウマを体験した人へのまなざし                      (鼎談 蟻塚亮二×安田菜津紀×佐藤慧)

著者について

安田菜津紀

1987 年神奈川県生まれ。フォトジャーナリスト。認定NPO法人Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル/D4P)副代表。東南アジア、中東、アフリカ、日本国内で難民や貧困、災害の取材を進める。東日本大震災以降は陸前高田市を中心に、被災地を記録し続けている。著書に『国籍と遺書、兄への手紙―ルーツを巡る旅の先に』(ヘウレーカ)、『遺骨と祈り』(産業編集センター)、『改訂版 それはわたしが外国人だから?―日本の入管で起こっていること』(金井真紀との共著、ヘウレーカ)ほか多数。現在、TBSテレビ『サンデーモーニング』にコメンテーターとして出演中。

佐藤慧

1982 年岩手県生まれ。フォトジャーナリスト。認定NPO法人Dialogue for People 代表。世界を変えるのはシステムではなく人間の精神的な成長であると信じ、紛争、貧困の問題、人間の思想とその可能性を追う。言葉と写真を駆使し、国籍、人種、宗教を超えて、人と人との心の繋がりを探求する。アフリカや中東、東ティモールなどを取材。東日本大震災以降、継続的に被災地の取材も行っている。『しあわせの牛乳』(ポプラ社)で第2回児童文芸ノンフィクション文学賞受賞、『10分後に自分の世界が広がる手紙』〔全3巻〕(東洋館出版社)で第8回児童ペン賞ノンフィクション賞受賞。

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