地気

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◆第九句集 戦後遠しどくだみの線路跨ぐとき 北丹沢の鄙びた谷戸に長らく棲んで、見えないが天地間を充たすもの、その精気の働きに惹かれてきた。その谷戸を、くまなく歩き、ときに畑を耕して俳句にしてきた。 (あとがき) ◆自選十五句 天上のシリウス帰途の見えぬ旅 白いかもめ八月は歩いていった 揚羽きて水の話をしてゆけり 群れて立たず一撃ひびく朝の蟬 遠ざかる櫂の音いくつ天の川 きぶしの黄よ兜太先生の返歌 野の花のようになれたらまた一歩 春立てりあしたゴドーに会えますか 異星人まぎれていたり桜の夜 戦後遠しどくだみの線路跨ぐとき 小鳥くる大きな涙ひとつ連れ みな土に還ってゆけり草は実に 九月一日風に立ってる小さな子 つくつくぼうしいのち惜しめということか 十二月木は立ったまま星に会う

著者
酒井弘司
出版社
ふらんす堂
読者対象
一般書
内容
日本の詩歌
発売日
2021年9月27日
発売日の出典
openBD
価格
2,800円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784781413846

発売済み

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