ライトノベルのメディア史

マンガ・アニメ風のキャラクターイラストに代表されるビジュアル要素を交えつつ、「面白ければなんでもあり」といわれるほど多彩な物語を紡ぐライトノベルは、現在、若年層向けのエンターテインメント小説として広く親しまれている。そんなライトノベルはいかにして誕生し、これまでどのように発展を遂げてきたのか。 本書では、長年にわたり作品の主要な刊行媒体となってきた「文庫」の存在に焦点を当てる。そして、ソノラマ文庫、集英社文庫コバルトシリーズ/コバルト文庫、アニメージュ文庫、富士見文庫、角川スニーカー文庫、富士見ファンタジア文庫、電撃文庫といった7つの文庫レーベルを取り上げ、各レーベルの成立と展開の過程をたどりながら、メディア論的視座からライトノベルの特質や読者獲得の戦略を明らかにする。 マンガ、アニメ、ゲームなどのジャンルやメディア、文化と共鳴しながら独自の領域を展開してきた「複合的な文化現象」であるライトノベルを、「若年層を小説の読者や作家として獲得することを企図した出版メディア」と捉え直し、誕生から確立に至るまでのプロセスを「ライトノベルのメディア史」として描き出すライトノベル研究の決定版。200点を超える図版も充実。 [目次] はじめに 序 章 問題の所在 第1部 文庫を舞台とした若年層向け小説の新展開 第1章 ライトノベルとその歴史へのアプローチ 第2章 文庫の概念と特徴に生じた変容の具体相 第3章 一九七〇年代に現れた若年層向け文庫レーベル 第2部 ライトノベルのメディア史――一九七〇―九〇年代の様相 第4章 先行ジャンルの継承から新しい小説の萌芽へ①――ソノラマ文庫 第5章 先行ジャンルの継承から新しい小説の萌芽へ②――集英社文庫コバルトシリーズ/コバルト文庫 第6章 アニメ文化に根差した活字コンテンツの発信――アニメージュ文庫 第7章 ライトノベルとジュブナイルポルノの分水嶺――富士見文庫 第8章 既存戦略の継承と最適化が生み出した小説の隆盛――角川スニーカー文庫 第9章 “ビジュアル・エンターテインメント”の確立――富士見ファンタジア文庫 第10章 ライトノベルを形成する方法や様式の先鋭化――電撃文庫 終 章 「出版メディアとしてのライトノベル」の展開と発展 おわりに

著者
山中 智省
出版社
青弓社
読者対象
一般書
内容
日本の評論・随筆
発売日
2026年10月21日
発売日の出典
openBD
価格
3,800円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784787292841
ページ数
392ページ

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