風の楯

◆第二句集 枯蓮の水を支へに立ち尽す ひぐらしの声の汀を歩みゆく 春風や便箋を買ひ花を買ひ 第一句集から16年、その間の作品は素材が広がり、さまざまな叙法が試みられている。多彩な季語の使用にも工夫があり、読み終わった後のすがすがしさが山下さんの俳句の魅 力である。 片山由美子 ◆自選十二句 踝のふたつに夏の来たりけり 満天の星に乾かす登山靴 合流を拒む本流男梅雨 足跡のふかぶか残り落し水 露けしや金色堂の覆堂 始まりの波を大きく紙を漉く おほかたの杭の傾き雪解どき 来し方のとざされてゆく花吹雪 青空の奥処を得たる木守柿 小粒なる秩父の柚子の柚子湯かな 旅鞄にまで飛び来て波の花 かざす手のほかは暮れゐて夕焚火

著者
山下由理子
出版社
ふらんす堂
発売日
2024-07-26
価格
2,800円(税込・書誌情報提供:openBD)
ISBN
9784781416731

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