見失ふために

★第一句集 信ずるに足る一本の青き麦 寺田さんは世界を先ず素手で掴み、そこから普遍的な詩情を掬い取る。自己を語らずとも一句の中に確り作者が存在している。それが幸子俳句だ。 (序より・守屋明俊) ★自選十句 黄蝶かな檸檬が空をゆくやうに 海市へといつしか紛れ込んでをり 捩花の階段雨が下りてくる 青葉木菟いづみの如く夜が透く 蟷螂は線で生まれて来たりけり 朝顔をだれも花束にはできぬ 冬が来る鯨が鹹き海を来る 禁じられし遊びのやうに帰り花 見失ふために見つむる綿虫を 天上と地上は隣蝉氷
- 著者
- 寺田幸子
- 出版社
- ふらんす堂
- 発売日
- 2023-07-31
- 価格
- 2,800円(税込・書誌情報提供:openBD)
- ISBN
- 9784781415710
発売済み
シリーズの既刊・続刊
関連書籍
広告