2026年11月16日発売の新刊一覧

この月の発売日カレンダーを見る

該当件数: 25件

2026年11月16日

快僧渡辺海旭

明治・大正・昭和初期を生きた快僧、渡辺海旭の物語。 2011年6月に発行した著者の『紫雲の人、渡辺海旭 壺中に月を求めて』528ページを、938ページに大きく改稿したほぼ新作。 この新刊にあたり、タイトルを『快僧渡辺海旭』としました。 「快」は破天荒で豪快で、親しみやすさがあり、世俗に流されない、というもの。 海旭は浄土宗の僧であり、なおかつ社会事業家でもあり、教育家でもあり、アジア革命の支援もしています。その活躍の幅は分野を超えて多岐にわたっています。しかし、その名は歴史の表舞台には登場していない、いわば知る人ぞ知る人物でした。 しかも、著者によるとその評価はいまだ定まらず、だからこそ海旭は「未来の傑物」と評します。 司馬遼太郎は「二十世紀の闇と光を描くとしたら不可欠の人物」と語っています。残念ながら、司馬が歴史小説にするための資料や調査は間に合わなかったようです。 かつて日本には、海旭のように魅力的な人物がまだまだいたんですね。現代に目をうつすと、彼らのようにスケールのでかい人間はいるのだろうか、果たしてそれは誰なのか、そんなこと考えてしまいます。 明治、大正、昭和とわたった海旭六十数年の人生は、日本が明治維新という歴史の転換点を経て社会のありようが大きく変動するまっただ中にありました。海旭は仏門に学び、十年間ドイツに留学します。帰国後、下級労働者を救済する「無料職業紹介所および宿泊所」を開設したり、教育家としても、芝中・高校の校長を務め、いくつもの学校の設立・運営にかかわり、と、著者が言うように「ひとつの器におさまりきらない」海旭は、さまざまな活動を結実させていきます。将来を見据えていま必要なこと、を見抜く力、判断力はなみのものではありません。 そんな例として、心に残るエピソードのひとつにこんな話があります。 奇しくも、明治29年6月「明治三陸大地震」が起こり、大津波が東東北沿岸を襲いました。そのとき、「浄土教報」主筆であった海旭は、すぐさまこんな呼びかけ文を掲載します。 1)各寺に義援金箱を設置し、被害地の一助に充てよ。 2)浄土宗学本校・支校生は、休みに入るので、罹災者を慰問せよ。 3)尼衆諸姉は看護婦となり、現地に赴け。 4)諸師兄が詠み終えた新聞雑誌小説を現地に送れ。 5)父母を失った小児を寺で救済せよ。救護の第一位にすべきものだ。 6)一時の救済に終わってはならない。世の冷熱に順わず、永久の忍耐と熱誠をもってあたれ。 このとき、海旭24歳。その後、ドイツ留学へと旅立ちます。 埋もれていた「傑物」渡辺海旭の「物語」、興味をもっていただけたなら、ぜひお手にとってみてください。

発売まであと31日

7,200円(税込・書誌情報提供:openBD)

「学校の生きづらさ」をケアする 3 “教育に傷つく”子供たち 子供=トラウマのケア

見えない傷を抱える子供たち。学校に壊される教師たち。教育現場の「生きづらさ」を社会の問題として問い直す──。 いじめ、不登校、トラウマ、教員のメンタル不調。学校で起きるさまざまな「生きづらさ」の背景には、個人の問題では片づけられない社会の仕組みや課題がある。 その実態を見つめ、声にならない声に耳を傾けながら、「何が起きているのか」「何ができるのか」を問いかける。教育関係者だけでなく、今、教育現場で起きていることを伝えるすべての人に開かれた全3巻の教育ノンフィクション。 第3巻となる本書は、現在の教育現場における深刻な問題を取り上げる。それは、「子どもを育てるはずの学校が、時に子どもの脳や心に傷を与えてしまう場になっている」という現実である。 「いじめ」「不登校」「虐待」「発達障害」「トラウマ」など、教育にまつわる多くの課題が複雑に絡み合い、教育の名のもとに行われる“善意の指導”が、実は子どもにとって大きなストレスや傷になっているケースも少なくない。こうした教育の「マルトリートメント(不適切な関わり)」を可視化し、それを乗り越える新たな指針を提案する。 現代の教育課題の最前線で実践と提言を続ける4名の専門家との対談を通して、子どもたちの「脳を傷つけない教育」を実現するために必要な理解と、学校現場で実践できる具体的な対応を探る。 川上康則氏は特別支援教育と教室マルトリートメント、杉山登志郎氏は発達性トラウマと神経生理学的アプローチ、三谷はるよ氏はACEs(逆境的小児体験)と児童虐待、小嶋悠紀氏は海外と日本の不登校支援をテーマに、それぞれの専門的知見を提示。 各対談では、教育現場で使えるチェックリストやコーピングスキル、対応マニュアルなど、実践的な資料も紹介。教師に求められる視点と実践のあり方を具体的に掘り下げ、子どもを傷つけない教育を「文化」として教育現場に根づかせる教育運動を提案する。

発売まであと31日

2,400円(税込・書誌情報提供:openBD)

「学校の生きづらさ」をケアする 2 私たちは〈なぜ〉倒れたのか 教師=メンタルのケア

見えない傷を抱える子供たち。学校に壊される教師たち。教育現場の「生きづらさ」を社会の問題として問い直す──。 いじめ、不登校、トラウマ、教員のメンタル不調。学校で起きるさまざまな「生きづらさ」の背景には、個人の問題では片づけられない社会の仕組みや課題がある。 その実態を見つめ、声にならない声に耳を傾けながら、「何が起きているのか」「何ができるのか」を問いかける。教育関係者だけでなく、今、教育現場で起きていることを伝えるすべての人に開かれた全3巻の教育ノンフィクション。 第2巻となる本書は、メディアでしきりに取り上げられている教師のメンタルヘルスをテーマとする。 日本の教育現場では教師の「こころ」が限界を迎えつつある。過重労働、保護者や地域からのクレーム対応、増え続ける業務と責任、そして多様化する子どもたちへの対応。こうしたストレス環境のなか、心身の不調を訴える教師が増加の一途をたどり、精神疾患による公立学校教師の休職者は2024年度で年間7,000人を超えている。 これらの苦しみは依然として「個人の弱さ」や「適応力不足」として処理されがちであり、教育システム全体の構造的問題として問われる機会は極めて少ない。 本書は、教師たちのうつ病経験に真正面から光を当て、その記録を通して学校という職場が抱える構造的ストレスを可視化し、そこから回復や予防への道筋を模索する。個人の「病気」としてではなく、職場環境や組織の「システムエラー」としてうつ病を捉える視点こそが、再発防止、働き方改革、教育の質の向上を支える基盤になる。 さらに本書では、うつ病を単なる「こころの病」としてではなく、身体や神経系と密接につながる全人的な課題としてとらえ、ポリヴェーガル理論など、今、注目されている最新の理論と治療アプローチをわかりやすく紹介する。 薬に頼らない治療法や、自律神経を整えるための実践的なコーピング・スキルは、日々の学校生活のなかで即座に役立つ知見である。教育現場が持つ自己犠牲的美徳を問い直し、「壊れる前に予防する知恵」を広く共有することで、教師自身の命と尊厳を守り、ひいては子どもたちに対しても持続可能な教育を届ける土壌をつくることを狙いとする。 著者は、うつ病を経験した現役・元教員たちの自助グループを設ける活動を継続。それらの教師の記録をベースに、教育現場におけるストレスの実態と、そこから回復するための具体的な理論・スキル・制度改善策を、複数の教師の記録と鼎談パートから構成する。 序章では、教師としてのキャリアをスタートさせたばかりの時期にうつ病の症状が現れた一人の教師の実体験を紹介する。 第1章では、2人の教師のうつ病体験を紹介し、その背景にあるアンビバレントな教師像――理想と現実、使命感と無力感の葛藤――を浮かび上がらせる。 第2章では、世界標準のメンタルヘルス理論を導入。現役の医師である田中伸明氏、吉里恒昭氏と編者の鼎談を収録。ポリヴェーガル理論のわかりやすい解説に加え、教師が日常生活の中で実践できるセルフケア、職場改善の方向性、そして薬物治療以外の選択肢に至るまで、心と身体の相互作用を説明する理論を通じて、病状の理解と回復の道筋を示す多角的な知見が紹介する。 第3章と第4章では、具体的なストレッサー(子ども・保護者)を取り上げ、それぞれの記録をもとに教師が抱える精神的・感情的負担のリアルに迫る。 第5章では、1人の教師の事例を取り上げて休職から復帰までの過程を詳細に追いながら、「職場の理解」「周囲の支援」「社会制度の壁」といったテーマを検討し、持続可能な復職と再発予防のヒントを提供する。 終章では、「壊れない教師」ではなく「ちょうどいい教師」として働き続けるための生き方と考え方を提案。 全6章を通じて、教師の「心の健康」を支えると同時に、学校という制度の再設計を促す羅針盤を探る。

発売まであと31日

2,200円(税込・書誌情報提供:openBD)

吉川英治 大活字本シリーズ 新書太閤記 第7巻

殿の危機から脱出した藤吉郎だったが、すぐに浅井長政を討つための出陣命令が信長から下される。長政は信長の妹・お市と結婚していたが、信長を裏切り、朝倉氏に味方していた。信長は徳川家康の協力を得て、姉川で朝倉・浅井軍と戦う。信長は苦戦を強いられながらも、敵の勢力を次第に抑えていく。 しかし、各地では一向一揆の勢力がますます広がるばかりであった。さらに比叡山が浅井・朝倉方に味方すると、信長は山を包囲し降伏を迫る。抵抗の姿勢を頑なに崩さない比叡山に対し、信長はついに「焼き討ち」を決行することとなっ た。

発売まであと31日

3,800円(税込・書誌情報提供:openBD)

日本茶とスイーツのペアリング

日本茶の新たな楽しみ方は、思いがけない出合いから始まります。 New ways of enjoying Japanese tea will start with unexpected encounters. この本は、日本茶を基礎から順序立てて学ぶための教科書ではありません。日本茶とスイーツの驚くような組み合わせ=ペアリングに出合うことで、日本茶の奥深い世界を知ってもらうための本です。ページをめくったときに、まずはそのペアリングに興味を持っていただき、「こんなに自由に楽しんでいいんだ」と感じてもらえたらうれしいです。 ブレケル・オスカル This is not a textbook designed to teach you everything about Japanese tea step by step. Instead, it is an invitation to discover the intriguing world of Japanese tea through one surprisingly unexplored aspect: pairing it with sweets. As you turn these pages, I hope you’ll be inspired by the pairings—and surprised by the vast multitude of ways in which Japanese tea can be enjoyed. Per Oscar Brekell

発売まであと31日

2,200円(税込・書誌情報提供:openBD)

気になる木になる

40代、職業イラストレーター。妻とふたりの娘たち、東京での生活。日常のささやかな発見からひろがる想像。 近所で見かけた不思議な光景や、最新トイレのありがたいけどちょっと困るシステム。お店で流れるモヤつくBGMから、我が子たちとのヘンテコなやりとりまで。 広告や絵本などで活躍するイラストレーターが、ユーモアあふれるテキストとイラストで綴る、ちょっと“気になる”おかしなエッセイ集。作品カラー図版掲載。

発売まであと31日

2,200円(税込・書誌情報提供:openBD)

「学校の生きづらさ」をケアする 1 「彼女」を死なせたものは何か 学校=システムのケア

見えない傷を抱える子供たち。学校に壊される教師たち。教育現場の「生きづらさ」を社会の問題として問い直す──。 いじめ、不登校、トラウマ、教員のメンタル不調。学校で起きるさまざまな「生きづらさ」の背景には、個人の問題では片づけられない社会の仕組みや課題がある。 その実態を見つめ、声にならない声に耳を傾けながら、「何が起きているのか」「何ができるのか」を問いかける。教育関係者だけでなく、今、教育現場で起きていることを伝えるすべての人に開かれた全3巻の教育ノンフィクション。 第1巻となる本書は、2021年に北海道旭川市で発生した「旭川いじめ凍死事件」をテーマとする。この事件は、日本社会に大きな衝撃を与えた。中学生であった廣瀬爽彩さんが、壮絶ないじめと、その後の周囲からの無理解、制度的な放置の中で命を落としたこの事件は、単なる学校内のトラブルにとどまらず、子育て、発達障害、福祉、教育、地域社会、インターネット、司法・行政といった多くの領域にまたがる複合的な課題を内包している。 現在、子どもたちが生きていく環境は、かつてないほどの複雑さと脆弱さを抱えている。SNSによる誹謗中傷、発達特性への理解不足、家庭内の孤立、学校現場の人手不足、そして福祉や医療などのセーフティネットの機能不全。こうした一つひとつの問題が見えにくい形で連関し、「生きづらさ」として子どもたちを包み込んでいる。 この事件の詳細を検証した「再調査報告書(公表版)」は367ページに及ぶ膨大な資料であり、そこには彼女の死の背景にあった社会の綻びが克明に描かれている。しかし教育現場からの十分な検証の声は十分ではなく、むしろ被害者である廣瀬さんへのバッシングや「被害者にも非がある」という空気が根強く残っている現実がある。 報告書が伝える廣瀬爽彩さんの命と声なき声を手がかりに、子どもたちの「生きづらさ」に寄り添い、社会システムのどこに欠陥があったのかを可視化。子どもたちが最悪の結果を選ばずにすむ社会の創造に向けて15の提言をおこなう。

発売まであと31日

2,500円(税込・書誌情報提供:openBD)

2027年版 知って得する年金・税金・雇用・健康保険の基礎知識

 年金の額が少なかったり、税金を多く払うことになったり、給付金を貰い損ねたり……。そういった「生涯損失金」は正しい法律・制度の知識がなかったり、古い法律知識のままだったりすることで発生します。本書は、家庭全体のライフプランを立てられるように、年金・税金・雇用・健康保険の基礎知識と得する情報を満載した定番書です。暮らしにかかわる法律・制度とそのお金を、人生の節目ごとにまとめた章構成になっています。  特集として令和の年金制度改正を取り上げました。毎年のように変化する制度をしっかり理解し、損しないようにするために役立つ1冊です。

発売まであと31日

2,200円(税込・書誌情報提供:openBD)

ああ、また熱帯雨林へ行きたくなってきた

熱帯雨林から、私が受けた衝撃! 巨木、生き物、熱帯の街、森とともに生きる人びと。 東南アジアの熱帯雨林を歩き続けた著者が、驚きと発見を通して「森を知る」ことの意味を問い直す。五感で味わう、異色の自然紀行。

発売まであと31日

1,800円(税込・書誌情報提供:openBD)

高松結婚差別裁判

「高松結婚差別裁判」とは、狭い意味では1933年6月3日に高松地方裁判所が被差別部落民の被告に対して結婚誘拐罪という差別判決を言い渡した裁判のことである。しかし広い意味では、高松警察署による二人の部落民に対する検挙と取り調べ、高松地方裁判所検事局による起訴、予審判事による予審訊問調書と予審終結決定、公判における検事の論告求刑、これらを前提として高松地方裁判所が言い渡した結婚誘拐罪という判決のことをいう。つまり高松結婚差別裁判は、警察権力と司法権力による明確な部落差別に他ならない。  高松裁判に対しては、現地の香川のみならず全国各地の被差別部落に居住する部落民が抑えきれぬ憤怒を表明し、1933年5月から翌年の5月までの約一年間、全国水平社は、組織の総力を挙げて高松裁判に対して闘った。全水による高松結婚差別裁判糺弾闘争は、多数の部落民を組織するだけでなく労働組合、農民組合、無産政党などと連携しながら、高松裁判を取り消すため司法権力に対抗する全国的な大衆闘争として闘われた、1922年から1942年まで20年間の水平運動史における最大の全国的闘争であった。  また、高松闘争が闘われた1930年代前半は、一方で支配権力による侵略戦争とファシズム化の進行、他方では民衆による生活擁護、侵略戦争、ファシズム化に対する闘い、この二つが基本的に対抗する状況のなかで、全水は高松裁判を取り消すために高松闘争を闘わねばならなかった。  現在のところ高松裁判と高松闘争については、いまだに全体としては史料の収集と精読による本格的な歴史的な検証には至っておらず、極めて低調な状況が継続している。  そこで本書は、蓄積されてきた先行する研究をふまえ、可能なかぎり収集した膨大な諸史料を読み込むことによって正確な歴史的な事実を確定し、副題にある「全国水平社と司法権力の対抗」を軸として、高松裁判と高松闘争について細部と深部にまで目配りしつつ正確な歴史的事実を確定し、濃密な全体像を描いたうえで一定の評価を加えるものとする。  そして、高松裁判は何故に差別裁判なのか、高松闘争は何故に大衆的な全国闘争になったのか、高松裁判と高松闘争は水平運動だけでなく当該期の日本社会に対して如何なる歴史的意味をもっていたのかを、明らかにする。

発売まであと31日

4,500円(税込・書誌情報提供:openBD)